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おしらせ・飼育日記
台風とサンゴ

 以前、9月18・19日に通過した台風一過の海岸の様子を紹介させていただきました。(記事はこちら)

 今回は、その台風の後の海中の様子を紹介したいと思います。

 SATOUMIでは、定期的に海中のサンゴを記録しているのですが、そのサンゴたちの一部が台風の通過後に消滅してしまいました。

 特に、被害が大きかったのはミドリイシの仲間で、テーブル状のサンゴたちが、波の力に負けてしまったようで、ごっそりと無くなってしまった所もありました。

8月26日のサンゴの様子 9月22日 上部のサンゴが小さくなっている

 ミドリイシの仲間はテーブル状や枝状に生育する種が多く、ここ竜串の海では、岩上を覆いつくすように生育している様子を見ることが出来ます。ただし、塊状に成長するサンゴに比べると、波の抵抗を受けやすく、台風の大波の影響を受けやすいようです。

8月26日のサンゴの様子 9月22日 大部分のサンゴが消失

 しかしながら、ミドリイシの仲間はサンゴの中でも成長が早いことで知られており、ダメージを受けても、早く回復する事が出来ます。

 このように、時に台風のような大きな自然の力による環境の変化が、様々な種のサンゴが生育するための、大事な要素になっていると考えられます。もし、台風が無ければ、竜串の海は成長の早いミドリイシの仲間ばかりになってしまうかもしれません。

 今後、今回の台風で影響を受けたサンゴたちが、時間の経過と共にどのように変化していくのか、見届けていきたいと思います。 N.K